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IMAXとTCX+Dolby Atmosについて

 

大画面で綺麗に見たい作品は「IMAX」で、という流れが、映画を年に数本だけ観る層にも広がってきている。
数年前までは映画についての会話で「IMAXで見たよ~」と言ってもポカーン状態が多かったが、最近は誰に言っても通じるようになった。
そんな私もIMAXというのが大画面で、前方だけではなく四方八方から音響が流れてくる、くらいの認識でいた。でも、「IMAXデジタルシアター」とも「IMAXカメラ」とも聞く。一緒じゃないの?一体どういうシステムなのかを調べていきたい。

IMAXとは-辞書(コトバンク)

大型映画方式のうち,前面大型スクリーンに映写するもの。通常の 70mm 映画 3 こま分を 1 こまとして用いる。商標名。-引用:大辞林 第三版

大辞林に単語が掲載されているくらいだ。
撮影「規格」の一つである。

「IMAXカメラ」についてはこちらのブログが参考になる。

 

通常35mmのフィルムを使うところを、IMAXカメラは70mmのフィルムを使う。フィルム数は大きくなればなるほど大きなスクリーンで引き伸ばしても画質が落ちない。より鮮明な映像を映し出すことができるが、当然その分使用にはお金もかかる。IMAXカメラはレンタル形式でしか使用できず、金額はなんと一週間で120~160万円。フィルムの値段も高く、二時間程度の映画の撮影で軽く数千万~数億が飛んでいくという。また通常のカメラに比べてサイズが大きく重量も重たいので使いにくい。それでも最近だとノーラン監督「ダークナイト・ライジング」「インターステラ―」やマイケル・ベイ「トランスフォーマ リベンジ」などに部分的に使われている。来年はもちろん「スター・ウォーズEP7」だ。

この記事もとてもわかりやすく参考になる。


なぜ「インターステラー」を観るために海外のIMAXシアターへ行くのか。:. :So-netブログ

 

ここで「IMAXデジタルシアター」が出てくる。
日本で「IMAX」に対応している劇場はおおよそ2系列。私もよく行く「109シネマズ」と、「ユナイテッド・シネマ」だ。
初めて109木場でIMAXを見たときの衝撃は忘れられない。壁一面の巨大なスクリーン、映像の美しさ、後ろや横からも聞こえるハイクオリティのサウンド。こんなところが家の近くにあったら毎日でも行きたいと思った。床から天井、左右いっぱいに広がるスクリーンはもちろん、客席の位置、高度なサウンド調整、すべて含めて「IMAXデジタルシアター」なのだ。

要は高画質のIMAXカメラで撮影したものを放映するのに適したのが「IMAXシアター」である。それなりの大きさのスクリーンでなければ、IMAXカメラで撮影された映像ははみ出ることになり、その部分は切り捨てられることになる。
他にも70mmフィルムIMAXとIMAXデジタルの違い、解像度「2K」と「8K」の差などがあるが、それは上記紹介ブログを見ていただきたい。
結論から言うと日本のIMAXシアターで本当に完璧なIMAX映像をみることは不可能だ。世界最大のシドニーIMAXシアターへ行けばより迫力のあるものが見れるとのこと!

「インターステラー」シドニーIMAXシアターの旅 - Togetterまとめ

 

私は日本のIMAXデジタルシアターで大大満足できる。他の劇場とは比べ物にならない。
と思っていたところに、都内にTOHOシネマズ日本橋がオープンし、新スクリーン&音響が打ち出された。

TCXとは、巨大スクリーン「TOHO CINEMAS EXTRA LARGE SCREEN」の略称。さらに、Dolbyの映画音響システム「Dolby Atmos」も導入された。


 
“TCX”は、壁一面に広がったスクリーンや、床・壁・天井、そしてシートのカラーをダーク系に統一することで、スクリーン以外の光の反射を軽減し、暗室効果を高めたラージスクリーンで、同規模の座席数のスクリーンよりも画面サイズが約120パーセント拡大していることが特徴。
“ドルビーアトモス”は、2012年春にドルビーラボラトリーズ(以下ドルビー)が発表した新しいシネマ音響。スピーカーを天井に設置し高さを含む3次元的な表現を可能とし、スクリーン・チャンネルとサラウンド・チャンネルを同じクオリティで再生する。さらに、スピーカー毎に自在に音を配置し移動させることができるため、より自然でリアルな音場を体験することができる。
(引用:「日本初導入!革新的なシネマ音響“ドルビーアトモス”とは?」)


日本初導入!革新的なシネマ音響“ドルビーアトモス”とは?|ニュース@ぴあ映画生活

 

 

要はこちらも巨大なスクリーン&ハイクオリティな音響ということ。訳あって日本橋TCX&Dolbyにはよくお世話になっている。確かに巨大スクリーンで音もすごいが、こちらもよく行く109木場のIMAXデジタルシアターよりはクオリティが低い気がする。

TOHOシネマズ日本橋
SCREEN 7 404+(2) 18.7×7.9m TCX デジタル5.1ch 
SCREEN 8 290+(2) 16.0×6.7m TCX DOLBY ATMOS(対応作品のみ)

109木場
シアター2  IMAX® 280 28 7 315

木場のスクリーンサイズはわからなかったが、そこまで大きくはない。ただ、席の前後の高低差がかなりあり、相当見えやすい。前の人の頭で邪魔されるということがない。こじんまりはしているが視界にどれだけ大きく入ってくるか、という意味では日本橋TCXより木場IMAXに軍配が上がる。

それでも日本橋という好立地にこれだけのシアターを造ってくれたTOHOシネマズには感謝してもしきれない。

 

最近だとこんなニュースもあった。
「次世代サウンド・システム対応IMAX、TOHOシネマズ新宿でアジア初導」
http://eiga.com/news/20141116/4/

2015年4月にオープンするTOHOシネマズ新宿のIMAXシアターでアジア初導入されることが発表された。

IMAXの最新鋭設備「イマーシブ・サウンド・システム」は、12個の独立したチャンネルにサブ・バスを加えた12.1チャンネルのシステム。従来の6.1チャンネルに、サイド・チャンネルと新しいオーバーヘッド・チャンネルが追加されたことにより、究極のサウンドと臨場感がシアター内のどの座席にも最高の音質で届けられ、観客は大きなパワーと精密さを体験できるという。

新技術はもちろんのこと、特許を取得しているサウンド・モニター・テクノロジーや優れた音響処理、IMAX用に特別にリマスターされた非圧縮サウンドトラックにより、さらにリアルで迫力あるサウンドを実現する。

私は名画座も好きだが、こういった新しい形の映画館が続々と登場してくる今の状況も楽しくて仕方がない。